自家製フランスパンのお話

開業当初より、ご縁があって紹介して頂いたパン屋さんのフランスパンを7年ほど使い続けていました。当初から当店を支え続けてくれた最高のフランスパンだったと、今でも思っています。

ある日突然のことでした。パン屋のご主人から連絡があり、「かくかくしかじかありまして、継続困難」と連絡を受け、どうすることもできず、残念ですが仕入れを明らめることになりました。今、このようなところで改めて書くことでもないかもしれませんが、本当に当店のお客様から好まれた逸品でした。

その後、うちとしてもフランスパンを出さないわけにも行きませんので、新たなパン屋さんを探そうか?と思いましたが、あまり前向きには考えることができませんでした。

以前のフランスパンと比べてしまうだろうなぁ。

そう思うと、なかなか行動に移らなかったのです。

パン屋のご主人にも相談しました。どういう経緯だったか、

「自分で作れる自信あるんじゃないのか?」

そう言われた時に、スッと自分から出た言葉が「ありますね。」だったことを今も覚えてます。

背中を押されたような気がして、そこからパンの作り方をざっくり聞いて、調べて、必要な設備を調べて、また聞いて、悩んで、そしてまた調べて。

結局設備投資はせずに、今の環境でできるパン作りをやってみて、ダメなら他で買おうという軽い気持ちでスタートしました。うちはワンオペなので、何をするにしても兎に角時間がありません。

だからいつも、いかにオペレーションを最適化するか、無駄を省くか、効率化、それをやりたいことと同時に考えるのが癖になっています。

パンは朝早く作るイメージですが、それをすると寝る時間がなくなるので、今の活動時間内で他の作業と並行してできる方法を調べました。見つけたのは「オートリーズ」でした。

パンってこねるイメージがあると思うんですが、オートリーズは自然の力でこねずに作るやり方(放置)です。このやり方なら、仕込み中やランチタイム中にオートリーズそして発酵させることで、並行して勝手にパン作りができるというわけです。それを夕方焼いて、ディナーで使ったり、翌日のランチから使うこともできます。さらに冷蔵庫で一晩寝かせておけば(オーバーナイト)翌朝に焼くこともできたりします。

ただ、まだまだ私の中では分からないことだらけで、最近ようやく、時間ではなく状態で見られるようになってきたり、発酵は急かすと良くないなとか、発酵は狭いレンジをねらわないといけない、だったり、まだまだ経験が浅すぎて、でも経験することでどんどん成長していく自分がいて、それを楽しみながらやっている段階です。

それでも、業務には耐えるフランスパンになって来ているとは思っています。少しずつパンについても評価され始めてきて(みなさん優しい)、それは嬉しいことですが、でも本当に美味しくなるのはこれだからだと思っています。

安定して美味しいフランスパンを、そして自家製だからこそ、これまでにはなかったその先へ可能性は広げられると思うので、試行錯誤を続けていきたいですね。

7年間支えてくれたパン屋さんに感謝を込めて。最後までお世話になりました。

※これは自家製のフランスパン(たまにできる仲良しパン)です。

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